2025/11/28 19:00
走行後にサイドシルやリアバンパーまわりへ黒い点々が増えていませんか。
正体はアスファルトやタイヤ由来のピッチタール。乾くと固くなり、力任せにこすると傷の元になります。今日は“削らず落とす”ための考え方と手順、そしてピッチタールクリーナーあるあるからの買い替えポイントを整理します。
ピッチタールクリーナーあるある
あるある①:溶かして伸びるだけで、拭き取りが終わらない
点に当てたはずが茶色い伸び汚れに。
→ 原因:溶剤で軟化したタールを、そのままタオルで引きずっている。
→ 解決:分解(軟化)→乳化(取り込み)→水で押し流すまでをひと続きで行います。
あるある②:仕上がりはツヤツヤなのに、後でムラやギラつき
その場はきれいでも、残留成分が光をにじませることがあります。
→ 原因:仕上げ被膜や成分が残る設計。ガラス・未塗装樹脂で違和感が出やすい。
→ 解決:残留を最小化でき、中性シャンプー→純水リンスへ自然に繋げられる処方へ。
あるある③:樹脂やデカールが不安で、攻めきれない
強めの脱脂・溶剤は素材選びがシビア。
→ 原因:長時間接触で白ボケや艶落ちのリスク。
→ 解決:短時間の点付け+面で乳化回収を前提にした手順で、擦る量を減らす。
あるある④:“粘土でこする”がクセになっている
点圧が高く、微細スクラッチが入りやすいです。
→ 解決:まず分解で軟化。次に乳化で浮かす。最後は泡(中性)で直線洗い。
あるある⑤:広範囲を一気にやって、余計に汚れが広がる
→ 解決:小面積ずつ完結。1〜3分の時間管理で乾く前に次の工程へ。
削らず落とすための基本フロー
① 予洗い
砂粒を先に飛ばし、摩擦源を排除します。直射日光下は避けます。
② 分解(点付け・1〜3分)
黒点へピンポイントで乗せるだけ。こすらずなじませる。
③ 乳化(面で回収)
柔らいだ汚れをスポンジやクロスの“面”で受け止め、伸ばさず拭き取ります。
④ 中性シャンプー(泡たっぷり・直線)
再付着を防ぎ、拭き筋を抑えるための整地工程。
スリット入りスポンジなら粒子の逃げ道と接触圧分散で傷のリスクを低減できます。
⑤ 仕上げ
純水リンスで硬度成分を残さず、端まで拭き切ります。
Apecsが提案する分解×乳化の強み
伸ばさず、残さない。
分解で軟化させた汚れを、乳化でミセルに取り込み、水で押し流せる状態へ。
“茶色く伸びる”から一気に卒業できます。
後工程までスムーズ。
残留が少ない設計だから、中性シャンプー→純水リンスへそのまま接続。
ガラスや未塗装樹脂でもギラつきにくい仕上がりです。
擦る量を最小化。
短時間の点付け→面で乳化回収を徹底。
スリット入りスポンジでスクラッチを抑制しながら、時短と再現性を両立します。
ピッチタール除去手順
1)黒点へ点付け(分解) → 1〜3分なじませる。
2)乳化クリーナーで面当て→直線で軽く引く。
3)ボディタオルで拭き取る(その場で完結)。
4)中性シャンプーの泡で面洗い→純水リンス→端まで拭き切り。
※艶消し・未塗装樹脂・デカールは先にテスト。炎天下・熱いパネルは避ける。
ありがちな失敗と対処
こする前提で始めてしまう
→ 分解→乳化→水流の順番を守り、削らず落とすに切り替えます。
広げてしまう(伸び汚れ)
→ 小面積完結。乾く前に次工程。
すぐ粘土へ頼る
→ 化学的に軟化させてから。粘土は最終手段に。
よくある質問(FAQ)
Q. 鉄粉との見分けがつきません。
A. 分解剤で茶〜黒に滲むのはタールのサイン。鉄粉は鉄粉除去剤で紫反応します。混在も多いので、タール→(必要時)鉄粉の順で摩擦を減らします。
Q. コーティング車でも使えますか。
A. 短時間の点付けと面回収を守れば、被膜に配慮した運用が可能です。最後は中性シャンプー→純水仕上げで安定します。
掲載商品(本文下のカードから選べます)
まとめ
“溶かして伸ばす”から“軟化して回収”へ。
分解×乳化の二段構えに切り替えるだけで、削らず・残さず・時短で黒点汚れを処理できます。
次の洗車は、小面積・短時間・直線の安全フローでいきましょう。仕上がりの再現性が一段上がります。

